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天文用語集

  • 原文の最終更新2026年9月1日

このページでは、TRITON GOTOのドキュメント全体で使用する一般的な用語を、初心者向けに説明します。

ヒント

一部の定義は、初めて使う方に向けて意図的に簡略化しています。より正確な説明が必要な場合は、専門の天文資料を参照してください。

機器​

赤道儀​

望遠鏡を載せ、天体を追尾するために回転させる機械式マウントです。2本の直交する軸が、空の見かけの動きを追うように配置されています。TRITON GOTOは、ONSTEPを使用する赤道儀を制御します。

ドイツ式赤道儀​

片側に望遠鏡、反対側にカウンターウェイトを配置する一般的な構造です。対象が子午線を通過した後、望遠鏡を反対側へ移し、観測を続けるために子午線反転が必要になることがあります。

極軸​

地球の自転軸と平行に合わせるマウントの軸で、赤経軸とも呼ばれます。対応する天の極へ向けると、この軸だけを主に回転させて空を追尾できます。

極軸合わせ​

設置時に、極軸が天の極を向くよう調整する作業です。極軸がより正確に合っているほど追尾が安定し、長時間露光時の星の流れを抑えられます。北半球では、最初の調整として北極星のおおよその方向へ向けます。

天の極・天の北極・天の南極​

地球の自転軸を無限に延長すると、天球と2つの天の極で交わります。恒星は天の極の周囲を回転して見えます。

北極星​

天の北極の近くにある明るい恒星です。北半球では、極の位置を探し、極軸合わせを行うために使用します。北極星は極そのものではなく、1°強ずれています。

極軸望遠鏡​

マウントの極軸に沿って取り付ける、小型のレチクル付き望遠鏡です。視野内の北極星の位置を利用して、軸をより正確に合わせます。「極軸望遠鏡シミュレーション」では、北極星の位置を確認できます。

座標と方向​

赤経(RA)・赤緯(DEC)​

赤道座標系は、地球上の経度と緯度に似た方法で空の位置を表します。

  • 赤経(RA)は天球上の経度に相当し、時、分、秒で表します。
  • 赤緯(DEC)は天球上の緯度に相当し、度で表します。

天体のRAとDECはおおむね固定されており、マウントはこれらの座標をGOTOに使用します。

方位角(AZ)・高度角(ALT)​

地平座標系は、ある時刻に天体がその場所の空のどこにあるかを表します。

  • 方位角は、地平線に沿った方位です。
  • 高度角は、地平線からの角度です。地平線は0°、天頂は90°です。

同じ天体でも、方位角と高度角は時間とともに変化します。

子午線・南中​

子午線は、北から天頂を通って南へ伸びる仮想の大円です。天体が子午線を通過すると南中し、その日の最高高度付近に達します。

子午線反転​

ドイツ式赤道儀で南中後も追尾を続けると、望遠鏡が三脚に近づくことがあります。子午線反転では、同じ対象を追尾したままマウントを反対側へ移動し、より安全な配置で追尾を続けます。自動導入と子午線反転も参照してください。

時角​

天体が子午線からどれだけ離れているかを表す角度です。南中まであとどれくらいか、または南中からどれくらい時間が経過したかとして理解できます。「極軸望遠鏡シミュレーション」では、北極星の現在位置を計算するために時角を使用します。

恒星時・現地標準時​

  • 現地標準時は、通常の生活で使う時計の時刻です。
  • 恒星時は、恒星の見かけの回転と結び付いた天文学上の時刻で、天体の位置計算に使用します。

両者はわずかに異なる速度で進みます。アプリが自動的に変換します。

時計位置​

視野を時計の文字盤に見立て、「3時方向」や「9時方向」のように天体の位置を表す便利な方法です。

操作と制御​

GOTO​

選択した天体へ望遠鏡を向けるため、マウントを自動回転させるコマンドです。対象を選択すると、ONSTEPは計算した座標へ移動します。

同期​

望遠鏡が現在向いている既知の天体をマウントに伝え、ポインティング座標を補正するコマンドです。明るい恒星を正確に中央へ入れてから同期すると、その後のGOTO精度を高められます。

追尾​

地球が自転するため、天体は動いて見えます。追尾では、望遠鏡の向きを手動で修正し続けなくても天体を視野内に保てるよう、対応する速度でマウントを動かします。

恒星時追尾・月追尾・太陽追尾​

対象に応じた追尾レートです。恒星やディープスカイ天体には恒星時追尾、月には月追尾、太陽には太陽追尾を使用します。太陽追尾は、適切な太陽観測保護がある場合だけ使用してください。

ガイドレート・手動移動速度・自動導入速度​

英語のslewは、マウントを動かして望遠鏡の向きを変える動作を指します。本ガイドでは、天体を視野に入れるGOTO操作を「自動導入」、方向ボタンによる操作を「手動移動」、ホーム位置やパーク位置へ戻す動作を「移動」と訳し分けます。

  • ガイドレートは、0.25Xなど、正確な中央合わせに使う低速の方向補正レートです。
  • 手動移動速度は方向操作による手動移動を制御し、自動導入速度は自動導入時の最大速度を設定します。どちらも複数のレベルから選択できます。

ホーム位置​

ONSTEPが軸位置と天球座標を計算するために使用する基準です。電子式ホームがないマウントでは、コールドスタート時の電源投入位置がホーム位置になります。電子式ホームがあるマウントでは、FRAMを使ってポインティング位置を保存・復元できます。機械式ホームセンサーがあるマウントでは、絶対ホーム位置を繰り返し検索できます。ただし、センサーは任意の向きで絶対ポインティング位置を継続的に記録するものではありません。ホーム位置とパークも参照してください。

パーク​

シャットダウン、保管、次回起動時の復旧を容易にするために設定する固定位置と状態です。ホーム位置は主に計算の基準であり、パークは主に運用上の保管と安全のために使用します。

リミット​

望遠鏡またはカウンターウェイトバーが三脚や他の機器に衝突するリスクを下げるために設定する移動境界です。リミットに達すると、ONSTEPは該当方向への移動を停止します。リミット設定を参照してください。

3スターアライメント​

既知の明るい3つの星を中央へ入れて確認し、マウントがポインティング誤差を計算してGOTO精度を高めるための手順です。3スターアライメントを参照してください。

スマート極軸合わせ​

3スターアライメント後、ソフトウェアが極軸誤差を計算し、光学式極軸望遠鏡なしで極軸合わせを改善できるよう調整を案内します。スマート極軸合わせを参照してください。

天体と観測​

等級​

天体の明るさを表す尺度です。数値が小さいほど明るくなります。1等星は6等星よりかなり明るく、暗い空では肉眼でおよそ6等級までの恒星を見られます。

ディープスカイ天体​

太陽系外にある天体の総称で、主に銀河、星雲、星団を指します。多くは暗く、市街地の光害から離れた暗い空での観測に適しています。

メシエ・NGC・IC・Caldwellカタログ​

天体の一覧です。メシエカタログには、アンドロメダ銀河M31など、アマチュア観測者に人気の比較的明るい代表的なディープスカイ天体が110個収録されています。NGCとICには、さらに多くの天体が含まれます。アプリには対象選択用としてこれらのカタログが含まれています。今夜の天体とカタログを参照してください。

光害・ボートルスケール・SQM​

  • 光害は、夜空を明るくし、暗い天体を見えにくくする人工照明です。
  • ボートルスケールは、空の暗さを1–9の9段階で分類します。1は最も暗く、9は明るい都心を表します。
  • SQMは、空の明るさを測定した値です。一般に数値が大きいほど暗い空を表します。

薄明:市民薄明・航海薄明・天文薄明​

日の入り後、空は市民薄明、航海薄明、天文薄明を経て完全に暗くなります。暗いディープスカイ天体の観測には、通常、天文薄明が終わった後が適しています。

月相・ターミネーター​

  • 月相は、新月、上弦、満月、下弦など、月の明るく照らされた部分の形が変化することです。
  • ターミネーターは、月や惑星における昼夜の境界線です。付近の影によって地表の起伏が見えやすくなります。満月付近は明るく、影が少ないため、見かけの細部が減ります。